「終わり良ければ全て良し」

日曜日は東京競馬場センターコート「オープン型レーシングセミナー」に出演した後、複数回参加型の競馬教室『レーシングエキスパートセミナー』の講師として招かれた。競馬教室では最終的に参加者のみなさんが自分で考えて予想をするための「ヒントになる話」をしている。騎手、血統、競馬場、レース展開から当該レースに合ったデータをピックアップ。セミナー用のテキストを使って、馬券を当てる手がかりとして来週以降も役に立つデータを選択して話を進めて行った。
例えば、安田記念では種牡馬のページを開き、「シンボリクリスエス産駒は東京芝1600mが得意」という話(サンカルロが本命だったので…)をしたところ、同産駒のストロングリターンが2着した。同テキストには厩舎データも載っており、「堀厩舎は東京競馬場での勝率、単勝回収率が高い」ことも載っていた。
しかし、競馬を教えることが主目的でも、予想が外れていい訳がない。競馬の予想を生業としている以上、当てるのが責務だ。予想が外れた直後のレースでこそ、気力を振り絞って踏ん張らないといけない。安田記念が外れても、最終レースでは必ず当てる。どんなに一生懸命、役に立つ話をしていたとしても予想が当たらなければ、説得力がない。
 東京12Rひかり賞は「GI直後の最終レース」という特別なシチュエーションに合わせた予想をした。本命は後藤騎手騎乗のロンギングスター(4番人気1着)。テキストにないデータで、「GIが終わった後の最終レースはGIに騎乗しなかったジョッキーが買い。尚且つ騎乗成績が良ければ尚更良し」*1、「クラス再編成で降級直前の4歳馬は得意条件で勝負」*2、「GI勝ち馬に騎乗歴がある騎手は発奮する」*3の3点を推奨理由に挙げた。 
 対抗は佐藤哲騎手(3・2・2・3)が勝負がかりのスタッドジェルラン(2番人気2着)、単穴には「GIで1番人気に負けたジョッキーは最終レースで奮起する」ということで蛯名騎手騎乗のタイセイワイルド(5番人気3着)を推奨した。レースは予想通りの結果になり、3連複9,300円、3連単55,040円の高配当になった。ナビゲーターを務めていたBOOMERの川田貴一さんもロンギングスター本命で的中していたし、参加者のみなさんの中にも馬券が当たった人もいた。安田記念が外れても、最終レースが当たれば、ハッピーな気分で帰れる。また来週も競馬をしようとやる気が起きてくる。最後の最後に、競馬は「終わり良ければ全て良し」という格言を伝えることができたかな。ただ、「終わり」だけ良くても仕方がない。安田記念も散々な結果だったし…。次回、競馬教室の講師を頼まれたときは「始め」も「真ん中」も当たるようにしないと。。。

*1:後藤騎手で8戦4勝、GI不出場の騎手は先週のつばさ賞に続き2連勝

*2:東京ダ1600mで6戦4勝

*3:後藤騎手はリアルインパクトに騎乗経験あり