菊池涼介の考察。

広島東洋カープはセ・パ交流戦で7勝11敗と借金4で終えた。
4年ぶりの負け越しで貯金を6に減らし、2位ベイスターズとのゲーム差は3.5になった。
カープ不調の要因を選手データから分析したい。

カープ不動の2番セカンド・菊池涼介に元気がない。
交流戦の打撃成績(全18試合出場)

丸佳浩が4月29日から1カ月間、右太もも裏の筋挫傷で戦線離脱している中、当時のチーム最多本塁打、最多打点を記録。
走攻守でチームを牽引したダイナモが不調に陥っている。

超攻撃的2番打者として速攻を得意にする菊池は早いカウントでの打率が高い。

昨年は初球打ちの打率が高かったが、今年は積極性を欠き、打率が大幅に下がっている。
特に2ストライク0ボールから狙い球を絞り、確実に捉えていたのが、今年はミスショットが増えている。

打球方向成績を調べてもレフト方向への強い打球が減り、打率が急激に落ちている。

おそらく、鈴木誠也新井貴浩丸佳浩の故障離脱を補うために序盤戦で無理をした結果、疲労が溜まり、不振につながっている。
菊池涼介は復活できるのか。

今年のカウント別成績では2球目に高打率を記録している。
打順を6番か7番に置き、自由に打てる環境を作ることが復調の糸口になる。
例えば、好調の野間を2番にし、5月に活躍した菊バティコンビを6、7番にすることは相手チームにも脅威になるだろう。

セリーグ2連覇の象徴であるタナキクマルの解体は、緒方監督にとって苦渋の決断なのは間違いない。

一昨年の日本シリーズ4連敗、昨年のクライマックスシリーズファイナルステージ4連敗、そして今年のセ・パ交流戦5連敗。
連敗に陥ったときにレギュラー選手を頑なに固定し、奮起を促す采配では限界がある。
選手のプレッシャーを取り除く采配もときには必要だ。