変わるしかなかった。

変わるしかなかった。
広島東洋カープの前監督・野村謙二郎氏の著書より引用)
今年の「辻三蔵」は変わるしかなかった。
「言い訳はしない、結果を出す、現実の評価を受け入れる。
そういう芯の部分を変えないためには自分のやり方を変えるしかなかった。
常に結果を出し続けるためには変わっていくしかないのだ」
(『変わるしかなかった』「終章 悔いなき5年間」より一部抜粋)

今年、広島東洋カープ黒田博樹が帰ってきた。
黒田博樹は私と同学年の40歳。
黒田博樹メジャーリーグに移籍した2008年は私にとっても「人生の転機」だった。
大学卒業以来、10年間勤めていた競馬専門紙ホースニュース馬』が休刊になり、「フリー」の「レーシングライター」として活動するようになった。
競馬業界で生き残るために「穴党」の看板や「関東馬優先主義」を前面に押し出して予想していたが、「ステレオタイプ」に囚われる事で「歪み」が出ていた。

変わるしか今しかない。
私が監修を務めた『競馬道調教マスター』が昨年10月10日に発売された。
『馬』社時代に「調教班」に所属していた私にとって「調教予想」は一番のこだわり。
「見た目」や「動き」の主観的要素を「調教マスター」を利用すれば客観的データで多角的に分析できる。
入社前に師匠の井崎脩五郎に言われた「自分だけの予想」*1を具現化できる最後のチャンスだった。

決断を迷っていた私の背中を押してくれたのも「黒田博樹」だった。
「毎年、自主トレの時期にはいろんなことにチャレンジしています。
新しい球種やピッチングフォームを試しながら、実戦を通して捨てるものは捨てて、吸収できるものは吸収していきたいと思っています」
日米通算183勝(4月5日現在)を挙げている黒田博樹が「ローテーションを1年間守り続ける」ために新しいチャレンジをしている。
私が変わらない理由は何もなかった。
「調教予想」へのこだわりは結果を出し続けることで証明されていく。
黒田博樹のように「ファンの心を動かす」予想ができるよう、精進したい。