サンデーサイレンスの再来か?ウォーエンブレム産駒がいよいよ函館でデビュー!辻三蔵の「ウィークエンダー。後継者か、それとも異能者か?
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 初年度産駒が4頭しかいないウォーエンブレム産駒で最初にデビューしたのが大久保洋厩舎のショウナンライジン。競馬業界では密かに注目の的。サンデーサイレンスと毛色から戦績まで瓜二つのウォーエンブレムはサンデーの再来なのか?パドックで視線が集まったが、当の本人は泰然自若。落ち着き払ったというよりはむしろボーッとしている感じだが、サンデー産駒のような気難しいところはない。馬体は胸前の筋肉が盛り上がり、ボリューム感満点。しかし、これまた腹回りがボテッとして良く見せない。ケイコでは押しても叩いても動かず、大久保洋師に「走ってみないとわからん」と言わしめた大物はパドックでも異彩を放っていた。
 まあ、パドックであまりにのんびりしているので、レースでは「スタートで2馬身出遅れて、道中は追っつけながら追走。直線でジリジリ差を詰めて掲示板に載る」ぐらいのイメージだったが、ポンと好スタート。しかもそのまま、引っ張り切れない手応えで好位につけたように見た目とは裏腹に、行きっぷりがいい。タイキブリザードのように首を低く下げたフットワークも独特だったが、ペースが上がった3コーナーで手応えが怪しくなった。木幡騎手が追っつけ通しだったようにやはりズブい。直線ではバテてはいないが、ジリジリとしか伸びず、4着。結局、予想通りの結果だった。
 勝ち時計は芝1800mで1分56秒5(やや重)。まるでダートのような時計だ。前半5F67秒0と歩いているようなペースだったにも関わらず、上がり3Fは36秒5。ただでさえ、洋芝がビッシリ生え揃い、脚元に絡み付くのに水分をたっぷり含んだ馬場は2歳馬にはシンドイ。結局、逃げたフィールドウイナーを2番手のローブデコルテが交わしただけ。追い込みが利き辛い馬場で行った行ったの競馬だった。
 しかし、ライジンが伸び切れなかったのは「馬場」ではなく、「体」が重かったからだろう。腹回りが引き締まってくれば、必ず走ってくる。ウォーエンブレム産駒はサンデー以上に、ダートに適性があるかもしれないが、「ダートに走る」のは最後の手段。「産駒は4頭しかいないだけにいろいろ試しながら、適性を確かめていきたい」と大久保洋師が言っていたようにウォーエンブレム産駒には未知の可能性がある。ケイコを見る度に気付き、レースで新たな魅力を発見する。デビュー戦でいい意味で期待を裏切られたのだから今後、どんな風に変わっていくか、楽しみだ。将来をあれこれ想像しながら見る魅力がこの馬にはある。
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