アイブ ラブ ユタカ?辻三蔵の「重賞辻斬り」札幌記念をぶった斬る!写真撮影ではユタカはプレゼンターの相武紗季嬢と両手で握手。しかし、アイブ嬢の本命は…。
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 札幌記念最多の7勝目をアドマイヤムーンで挙げた武豊騎手。表彰式後、相武紗季嬢とガッチリ握手していたが、アイブ嬢の本命はセフティーエンペラ。「脚元が白くて、ソックスを履いているみたいでかわいい」というのが理由だったが、その瞬間、単勝オッズが動き始めた。函館スプリントSではシンガリ人気のビーナスラインを推奨して買っただけに単勝が売れ出したが、結局、単勝13番人気で9着。しかし、最近の成績を見れば、人気以上に走ったのは間違いない。恐るべし、アイブサキ。
 それはともかく、武豊騎手の手腕には敬服するしかない。日本ダービー(7着)以来の出走だったアドマイヤムーンはマイナス8キロ。無駄肉もなく、体はスッキリ仕上がっていたが、陣営とはしては増えて欲しかったのが本音だろう。パドックでは妙に落ち着いていて、逆に気になったが、やはり間隔を開けたのが良かった。使い込むとテンションが上がるだけに休み明けの方が走る。正直、追い切りを含めて、成長を感じなかったが、今回は現時点での完成度の高さがモノを言った。レースは押し出される形でタガノデンジャラスがハナを切ると、前半5F61秒2のSペース。隊列が動かず、Sペースの瞬発力勝負になったのが功を奏した。共同通信杯(1着)が前半5F61秒0で自身の上がり3Fが33秒9、弥生賞(1着)が前半5F61秒2で上がり3F34秒7といずれもSペースの瞬発力勝負で力を発揮している。確かに札幌コースが2戦2勝という相性の良さもあるが、平坦芝2000mというベストの条件で決め手を最大限に生かした。
 ただ、今回はファインモーションテイエムオーシャンエアグルーヴといったG1級の馬は皆無。好位3番手につけたマヤノライジン(4着)が使った上がりが3F34秒4。本来なら同馬が楽勝してもおかしくないが、自身最高の上がりが3F34秒7ではこれが限界。ムーン以上に切れる馬がいなかった。次走は秋の天皇賞に直行する予定だが、古馬より3キロ減の54キロ、相手、展開に恵まれたのは確か。勝ち時計の2分0秒3はファインモーション(11頭立て、2分0秒4)、サクラプレジデント(9頭、2分0秒3)と遜色ないが、例年より速い馬場状態と頭数(15頭)を考えれば、標準タイム。昨年のヘヴンリーロマンス(14頭、2分1秒1)は直前の雨で良発表以上に、時計がかかる馬場状態だった。それを考えれば、見た目ほど、勝ち時計は平凡の域を脱しない。ディープインパクトハーツクライがいない秋の天皇賞は出走馬全てにチャンスがあるだけに積極的に動く馬が多くなるはず。流れが速くなったときに今回のような競馬ができるのか、不安はある。主役不在の秋の天皇賞では1番人気になる可能性は高い。しかし、受けて立つほどの強さはない。
 2着は昨年のヘヴンリーロマンス*1に続き、クイーンS(3着)から連闘したレクレドールが連続連対。レコード決着だったクイーンSで3着に追い込んだが、自身最高の上がりが3F33秒9なように緩い流れの方が決め手が生かせる。昨年のクイーンSを勝ったように、札幌コース(2110)と相性がいいのも好材料だった。次走は昨年同様、エリザベス女王杯が目標になるが、全4勝中3勝が8〜9月に集中している夏馬。今がピークだけに、アテにはできない。
 マチカネキララは重賞で2連続3着。好位4番手で流れに乗り、直線も最内からスムーズに伸びてきただけに力負けは否めない。馬体はプラス8キロと休養前より充実していただけに残念な結果だ。4着マヤノライジンは勝ちパターンだったが、前述したように速い脚がない。こちらも重賞ではワンパンチ足りない。エリモハリアー(5着)は昨年(6着)同様、勝負どころで反応が鈍くなった。函館と違い、上がりが速い札幌ではどうしても置かれてしまう。新潟記念で連闘する予定もあるが、札幌以上に速い上がりを要求される新潟では厳しい。
 ファストタテヤマは2番目の上がり(3F33秒8)をマークしたが、追い込み一手だけにSペースの瞬発力勝負では6着が精一杯。本質的にはステイヤーだけにスタミナを要求される流れじゃないと、上位争いは難しい。グレイトジャーニー(7着)パドックで気合を漲らせていたが、やはり2000mは長かった。しかし、着順以上に差はなかっただけに(0秒4差)、マイルに戻れば、勝負になる。
 シルキフェイマス(8着)は直前でビシッと追ったのは一本だけ。しかもマイナス18キロとトモの辺りが細く見えた。年明けから休むことなく、G1戦線を戦った疲れが抜け切っていない。
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*1:クイーンS2着→札幌記念1着