3億3千万の胸騒ぎ!辻三蔵の「重賞辻斬り」。億万長者はフサローだけじゃない!セントライト記念をぶった斬る!
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 トーセンの島川隆哉オーナーといえば、2002年セレクトセールで3億5000万円の最高価格でダンシングキイの当歳馬(牡、父サンデーサイレンス、馬名トーセンダンス)を購入。ダンスパートナーダンスインザダークダンスインザムードといったG1馬の全弟として注目を集めたが、わずか1戦(3歳未勝利戦12着)で引退した。今年の3歳世代も1億5400万円でハイアーゲームの全弟トーセンジュビリー(現1勝)を購入したように懐の大きさならフサローにはヒケを取らない。
 パドックでは関口房朗オーナーがドンと陣取っていたが、勝ったのは島川オーナーのトーセンシャナオー。1番人気フサイチジャンクと同じサンデーサイレンス産駒ながら、12番人気と全く人気がなかった。ただ、勝因は来日2週目のイネスに尽きる。マイナス20キロ、1勝馬と不利な条件は揃ったが、来日して間もないイネスに「先入観」がないのが良かった。だから、積極的に2番手につけて勝ちにいく競馬ができたのだろう。とはいえ、運が良かった。有力馬は落馬事故に巻き込まれて力を発揮できず、前残りの競馬になった。マイナス20キロと大幅に馬体が減ってトモの辺りが薄く見えたが、この体で走ったのだからアレコレ言えない。若葉S(3着)、プリンシパルS(3着)同様、好位から流れ込む競馬をしただけのこと。ただ、今回は後ろから差してくる馬が落馬事故でいなくなったように、幸運に恵まれた。父サンデーサイレンスは怖いが、母ジョウノエンジェルは短距離で3勝だったように距離が延びていい血統でもない。菊花賞には直結しない。
 フサイチジャンク(6着)パドックで体がしぼんで見えた。しかも、返し馬で岩田騎手が持っていかれたようにテンションが高かった。その分、スタートでリキんで後手を踏んでしまった。今回はダービーよりハードな調教を消化したが、まだ、未完成な分、心身ともにキツかったのかもしれない。それでも勝負どころで不利を受けながら6着まで押し上げたように力はある。この一戦でどれだけ変わるか、池江寿師の手腕に期待したい。
 勝負どころで落馬したマツリダゴッホは本当に運がない。パドックでは生涯最高のデキに見えたし、返し馬でも唸りを上げていた。道中も折り合いがついて、抜群の手応えだったが…。素質は一流だが、どうも大一番ではツイていない。運も実力のうち…。
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