カープファンであることを誇りに思う!辻三蔵の「ウィークエンダー。ありがとう!黒田博樹
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 『僕が他球団のユニフォームを着て、広島市民球場カープファン、カープの選手を相手にボールを投げるのが自分の中で想像がつかなかった』カープへの愛着を言葉にして、広島への残留を表明した黒田博樹投手。「FA宣言して阪神への移籍が確実」という記事で心を痛めていたカープファンにとって、これほど嬉しいことはなかった。
 「僕は10年間カープにお世話になって、このチームで優勝したい!という気持ちが強いです」とこの言葉を聞いたときに31年間、カープを応援してきて良かったと思った。
 広島松田元オーナーは「本当にうれしい。よそに行ったらもっと金額はもらえるだろうに、お金以外の部分で決めてくれたことに心を打たれた」と話していた。確かに球団は4年契約、年俸は出来高払いを含めて球団史上最高額の総額12億円を提示した。しかし、日刊スポーツによると、阪神は4年13億円出すと言っていたのだからマネーゲームになれば、他球団に勝ち目はなかった。
 しかし、黒田は「カープだから(勝てない)と言われるのは悔しかった。カープでもできる、どこへ出ても恥ずかしくない成績を残す、という気持ちで常にやってきた。強い球団を倒すのが生きがい。地方球団に、そんな選手がいてもいいんじゃないか」と強い口調で反発した。お金ではない。カープへの誇りが残留を決めた。もちろん、球団も誠意を尽くした。ファンも黒田に残留を嘆願した。
 昨年、野村謙二郎が引退記者会見したときに「チームも日本一、球場も日本一、ファンも日本一。3つの日本一を早く実現できるように、微力ながらお手伝いできればと思います」と話していたが、その第一歩が今回、記された。カープファンは黒田から誇りと勇気を貰った。そして、我々は黒田の男意気に応えなければならない。今まで以上に球場に行って、カープを応援しなければいけない。我が家はヨメもカープファンということもあり、広島2試合、神宮3試合、名古屋1試合、千葉1試合と計7試合、カープを応援しに行った。仕事柄、週中は美浦、週末は競馬場ということでケーブルテレビ観戦が主だが、来年はできるだけ時間を作って応援しに行くつもりだ。
 最近は自分の夢を追いかけてチームを離れる選手が多いが、黒田のように「今まで育ててもらったカープで優勝することが自分のこれからの野球人生の中で高いモチベーションになる」とチームの優勝を夢にする選手もいる。お金ではなく、チームへの愛情。野球ファンにとっては一番、嬉しい言葉だ。あえて、「カープ愛」という言葉は使わない。生え抜きを次々に放出し、峠を過ぎた選手を取る、偽りの「ジャイアンツ愛」を唱える球団と一緒にして欲しくはない。カープは「黒田残留」という最大の補強ができた。今日は球団、選手、ファンが一体となった新生カープの旅立ちだ。
 一方、「黒田FA阪神移籍」と一貫して報じた日刊スポーツ*1の柏原誠記者はある意味、アッパレである。黒田のFA宣言について『心は揺れ動いた。「確かにあった」と一時はFAを宣言する方向に傾いた時期があったことを認めた。その場合は、相思相愛と見られた阪神への移籍が濃厚だった。事実、近い関係者に阪神に傾いている心境を伝えたこともある』*2と持論を貫いた。黒田が広島残留しても自分の意見を貫いたのは立派だ。ただ、それが真実がどうかは別だ。
 それにしても情けないと思ったのは中日スポーツの広島担当の宮脇渉記者の解説だ*3。『しかし、ちょっとふに落ちない部分がある。契約の中に来季オフ以降、黒田が米大リーグ挑戦を希望した場合、球団側は容認する」という一文だ。(中略)。現在のFA制度では、日本球界へのFA移籍では最大で年俸の1・2倍の補償金が放出した球団に入るが、メジャーに移籍すると1円にもならない。そこでメジャーにポスティングで移籍させると、松坂(西武)のようなケタ外れな応札額とまではいかなくても、高額な応札額(契約金)をゲットすることができる。球団経営で悩み、新球場建設にも十分な資金を供給できない広島球団。黒田がそのために利用されては、あまりにもかわいそうだ』と書いてある。こんな記事を書く記者がいると思うと、情けなくて仕方がない。
 鈴木清明球団本部長は『契約期間内でも、本人が米大リーグ入りを希望した場合のみ、球団がFA移籍を認める』ことを明らかにした。つまり、黒田がメジャーに移籍するときは自らの意志でFA宣言するのだ。球団がポスティングシステムを使って移籍させるなんて書いていない。FA宣言せずに残留したのだから権利は残っている。それぐらい、勉強しろ。プロの誇りを全く感じなかった。ちなみに広島東洋カープは31年連続、黒字。昨年、十億円の赤字を出した中日ドラゴンズよりも身の丈にあった経営をしている。こういう間違った記事を見ると、見識を疑う。
 今回の黒田FA報道に関しては様々な憶測が飛び交った。そのおかげで信頼できる記事を書く新聞はどこなのか、はっきりわかった。真実は白日の下に晒される。
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