ダート路線は不毛地帯辻三蔵の「重賞辻斬り」根岸Sをぶった斬る!
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 フェブラリーSの前哨戦根岸Sビッググラスが重賞初制覇。とはいえ、新星誕生というにはあまりに寂しい。足掛け28戦、5歳暮れにオープンに駆け上がった苦労人。芝では重賞3戦していたが、ダート重賞は今回が初めてだった。
 レースはトウショウギアがハナを切って前半3F34秒2のハイペース。一昨年、同舞台の霜月S(柴田善騎手騎乗、2馬身半差1着)を逃げ切ったときが3F35秒2。吉田豊騎手が騎乗したときはペースが速くなるが*1、逃げ切ってもおかしくないペースだった。ただ、さすがにもう7歳。ピークは過ぎていた。プラス18キロ(524キロ)は昨年の根岸S(3着、528キロ)を比べても分かる通り、数字ほど、太くはない。往年のスピードは見せたが、最近の不振を物語る失速だった。
 残り200mでトウショウがガス欠すると、好位で折り合ったシーキングザベストが満を持して先頭に立つ。交わされた先行馬に脚はない。楽に先頭に立ったシーキングザベストの勝ちパターンだったが、反応が鈍い。最後はビッググラスに為す術もなく、交わされて、9歳馬ニホンピロサートにハナ差まで追い詰められた。今回は勝ってくださいとばかりに好走条件が揃っていた*2だけに、取りこぼしたのは痛い。オープンに上がってからは[2400]だが、勝ったときの最大着差は武蔵野Sの3/4馬身差。重賞でも堅実に走るが、勝ち切れるほど、抜けた存在ではない。フェブラリーSはG1初挑戦だけに勢いをつけて挑みたかったはずだ。フェブラリーSと同条件の武蔵野Sを勝っているが、G1で受けて立つほどの強さはない。
 昨年の1〜3着馬リミットレスビッド(8歳)、タイキエニグマ(6歳)、トウショウギア(7歳)は4、9、7着と軒並みパワーダウン。それでも新勢力の台頭はなく、9歳馬ニホンピロサート(3着)が4年振りに複勝圏内に入ったのが寂しい話だ。勝ったビッググラスに罪はないが、ダート路線の層の薄さを露呈する結果になった。
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*1:同条件の欅Sで逃げ切り勝ち、前半3F33秒9

*2:ダ1400m[6101]、東京ダートは武蔵野S(G3)を含めて2戦2勝。おまけに東京ダ1400mのレコードホルダー