ゴスホークケンに思う!辻三蔵の「ウィークエンダー」。
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ゴスホークケンが斎藤誠厩舎から手塚厩舎に転厩する話を聞いた。斎藤誠師の無念を考えれば、胸が締め付けられる思いがする。
「ゴスホークケンのおかげで、亡くなったオーナー(藤田与志男氏)に恩返しすることができた。今度はゴスホークケンに恩返しがしたい」斎藤誠師はゴスホークケンに愛情を持っていた。だからこそ、「この馬の復活に、調教師人生が賭かっている」と不退転の決意で取り組んでいた。
京王杯AH後、「来年は勝浦と一緒に、復活の道を歩みたい」と話していた。しかし、志半ばにして道は閉ざされた。
ゴスホークケンがスランプに陥った時に、競馬学校の同期である小島茂之師は斎藤誠師にこう話したと言う。「今が一番、辛い時期かもしれないが、全ての責任を持つのも調教師の仕事だ。結果を受け止めることで、試練を乗り越える第一歩になるはずだ」
斎藤誠師は言い訳をせずに、結果を全て受け止めていた。誰よりもゴスホークケンを復活させたいと思っていた。その思いを知っているだけに、残念で仕方がない。
私が間近で見てきたコイウタ、ブラックエンブレムの復活劇には、携わる人の馬を信じる思いがあった。どんなに結果が悪くても、必ず復活させる。携わる人間の愛情と、その期待に応えようと、懸命に走る馬の姿があった。最後まで諦めない姿勢があったからこそ、復活を遂げることができた。
人の思いがなければ、馬は走らない。だからこそ、愛する人の元で復活の道を歩んで欲しかった。人の思いが馬を走らせる。私はそう信じている。
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