がっちりサタデー!辻三蔵の「ウィークエンダー
 ゴールデンウィークが始まった…らしい。競馬業界に入って12年になるが、ゴールデンウィークを味わったことがない。ただ、『馬』社が休刊になったときは毎日がゴールデンウィークになりそうになったので、危うかったが…。こうして、毎週、美浦で取材できる日々に感謝しつつ、水曜想定を見ていると、美浦から京都に遠征する馬が極端に少ない。
 京都競馬に出走する関東馬はレース当日の午前4時に美浦トレセンを出発。京都競馬場まで、約9時間かかる。これは平日(金曜日出発)の場合だが、土曜日になると、話は違う。昨年の天皇賞・春に出走したドリームパスポート(9着)はゴールデンウィークの渋滞に巻き込まれて、約12時間かかった。馬運車の中は立ちっ放しで身動きが取れない状態だけに、長時間の輸送はかなりの負担がかかる。競馬の前に消耗しては勝負にならない。
 今年は土日祝日の高速道路料金値下げで昨年以上の混雑が見込まれる。ジャガーメイル天皇賞・春出走)は一日早く、平日の金曜日(5月1日)に出発する。これなら、いつも通りの輸送時間で京都に向かうことができる。ゴールデンウィークの影響を最小限に抑えている。国枝、小島茂厩舎のように、輸送を避けて、前もって栗東トレセンに滞在している厩舎もある。
 週末、京都競馬で関東馬を買うなら、平日(金曜日)に輸送する土曜出走馬が狙い目だ。リスク回避を前提に、適条件を求めて遠征している。逆に、日曜出走馬は平日輸送が確認できない限り、リスクが高すぎる。土曜日の京都競馬は関東馬でがっちりサタデー!