うわさのキッスはホンモノ?辻三蔵の「ウィークエンダー。胸さわぎ、いつまでも…秋華賞プレビュー!
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 紫苑Sが新設された2000年以降、ローズS組が12連対中9連対。ローズS組が圧倒的有利だが、こと勝ち馬になると、[2103]と意外と取りこぼしている。ファインモーション(1番人気1着)、アドマイヤグルーヴ(1番人気2着)、エアメサイア(2番人気1着)と連対したときはいずれも武豊騎手。今年のローズSを勝ったアドマイヤキッスもユタカ騎乗となれば、ほぼ勝利は堅いように思える。しかし、ローズSでは桜花賞キストゥヘヴンオークスカワカミプリンセスオークス3着、アメリカンオークスで2着したアサヒライジングが不在。ローズSで春の実績馬をなぎ倒した過去の勝ち馬と違い、クラシックで先着を許した馬達との勝負付けが済んでいない。それなのに断然1番人気になるのは気にかかる。
 ローズSは12秒1→10秒6→10秒8と前半3Fは速かったが、4F目に12秒7と急激にペースダウン。2コーナーでペースが遅くなると見るや、2番手につけたシェルズレイがハナを奪い、グングン引き離す。マイペースの逃げ(前半5F58秒3)に持ち込むと、直線では2番手フサイチパンドラに5馬身差つける独走。アドマイヤキッスが内をロスなく回って襲いかかるが、残り1Fではまだ4馬身差。絶望的な位置だったにも関わらず、ゴール前、キッチリ差し切った。勝ち時計の1分58秒2は翌週の神戸新聞杯より0秒1遅いだけ。上がり3F34秒5はレースのそれを0秒9上回った。初めて3F35秒台の壁を破ったのは大きな収穫だ。しかし、あまりに競馬が完璧すぎた。凱旋門賞に向けて、武豊騎手の集中力も研ぎ澄まされていた。二度とできない競馬だったのは間違いない。しかし、今回はカワカミプリンセスキストゥヘヴンアサヒライジングを相手に受けて立つ立場。ローズSのようにフサイチパンドラだけを見ながら競馬を進める訳にはいかない。
 使い減りするだけに間隔を開けた方が走るが、先週の追い切りを見る限り、リラックスしていて雰囲気はいい。体もふっくら見せて、心身ともに充実している。秋華賞は無冠のアドマイヤキッスを中心に回っていく。しかし、今回はライバルがキッスを目標にするため、厳しいレースになる。ましてや、確固たる逃げ馬が不在の今回は紫苑S(前半5F57秒8)やローズS(前半5F58秒3)のようにハイペースになる可能性は低い。脚の使いどころが難しいだけに鞍上の腕にかかる部分は大きい。その頼みのユタカも凱旋門賞後は重賞で精彩を欠いている。交流G2東京盃アグネスジェダイ、1番人気7着)、毎日王冠(ロジック、5番人気16着)、交流G1南部杯シーキングザダイヤ、1番人気4着)、交流G3白山大賞典スターキングマン、3番人気5着)と、凱旋門賞前のようなキレはない。胸さわぎが止まらない。
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