いばらの女王!辻三蔵の「ウィークエンダーローズSプレビュー!
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今年からローズSは阪神芝外回り1800mで施行される。以前の芝2000mから200m短くなっただけだが、プレ秋華賞と位置づけられた頃とは意味合いが変わってくる。芝2000mは内回りでコーナーを4度、回る。直線は357m。阪神はゴール前に急坂があるが、秋華賞が行われる京都芝内回り2000m(直線328m)とコース形態はほとんど同じだった。ローズSには有力馬が集結するため、本番に酷似した流れになった。
 しかし、芝1800mは外回りでバックストレッチが長く、コーナーを2度しか回らない。しかも直線が474mと長いため、スローペースになりやすく、切れ味勝負になる。内回りの芝2000mはテンから主導権争いが激しく、勝負どころで各馬、早めに動くため、乱ペースになりやすい。芝2000mに変わった紫苑Sが前半5F59秒0と本番並みにペースが速く、直線では馬群がひしめき合う大激戦になった。乱戦で揉まれ弱さを露呈したミンティエアー(9着)、ショウナンタレント(12着)は本番に不安を残す内容になった。
 ローズSが阪神芝2000mだった2005年はエアメサイアラインクラフト秋華賞に向けて、神経戦を展開していた。有力馬にはライバルの動向を見ながら、本番を見据えたレースができた。しかし、阪神芝外回り1800mでは本番に直結しない。メンバーは揃うが、秋華賞とは全く違うレース展開になるだろう。
 ローズSには桜花賞ダイワスカーレットオークス2着馬ベッラレイア、NHKマイルCを制したピンクカメオが出走する。ダイワスカーレットシンザン記念1着、チューリップ賞2着、桜花賞1着と芝外回り1600mで[2、1、0、0]と無類の強さを発揮する。外回りの瞬発力勝負で彼女と対等に戦える馬はウオッカだけだ。
 しかし、秋華賞に向けて、ウィークポイントになるのはハイペースの競馬を経験していないことだ。確かに新馬戦で京都芝内2000m(前半5F65秒5)、中京2歳Sで小回りの芝1800m(61秒3)を勝っているが、どちらも超スローペースだ。桜花賞も前半5F59秒8と、魔の桜花賞ペースには程遠い流れだった。外回りのローズSは順当に勝つだろう。しかし、見た目で強い勝ち方をしても、ペース次第では本番には全く直結しない。だからといって、ローズSで取りこぼすわけにはいけない。仕上がり云々の問題ではない。外回りの瞬発力勝負では勝つのが当然だ。女王ダイワスカーレットにはいばらの道だ。
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