さよなら、ナイト…辻三蔵の「ウィークエンダー」。
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トウショウナイトが死んだ。目の前でナイトが故障する姿を見た瞬間、声を失った。南ポリトラックコースに現れたとき、ナイトはいつも通り、のんびり歩いていた。鞍上の武士沢騎手も馬の行く気に任せて、ゆっくりとキャンターに入る。１周目をゆったり回ると、２周目から徐々に加速。気持ち良さそうに走っているのが伝わってくる。しかし、直線で武士沢騎手が気合をつけようと思った瞬間、ナイトは前脚から崩れ落ちた。信じられない、いや信じたくない光景だった。ナイトの元に保田先生や厩務員の後藤さんが駆けつける。馬運車に入るのを嫌がるナイトを見たときに涙が出た。
トウショウナイトには思い出が多すぎる。３歳暮れ、有馬記念の日に行われたテンポイントＭで３連単67万馬券を取った。快進撃を続けた４歳春、始めての天皇賞（春）では不利に泣いた。５歳秋、２度の骨折を乗り越えて、アルゼンチン共和国杯で重賞初制覇した。その年の有馬記念、保田先生は「武士沢の一分」を見せるとディープインパクトに真っ向勝負を挑んだ。本命を打ったことを今でも誇りに思う。２度目の参戦だった昨年の天皇賞（春）。後輩の小渕と一緒に、保田先生に話を聞いた。「武士を男にする」と熱く語った保田先生の言葉は今でも忘れない。小渕が『馬』社に入ったときがテンポイントＭの２週間前だった。保田厩舎を担当していた小渕もナイトと一緒に人生を歩んでいた。
今年の春は今までで一番、順調に調整できた。先週の追い切りを見たときに、三度目の正直はあると確信していた。
ナイトは右第一指骨粉砕骨折を発症し安楽死となった。別れが突然すぎて、言葉が見つからない。あまりに悲しすぎる。
今日、南ポリトラックコースでナイトを含めて、３頭の馬が追い切り中に故障を発症した。皆、調教時間の後半に故障している。以前から問題になっている馬場の硬さが故障の要因かもしれない*1。抜本的な対策が必要な時期が来ている。ナイトの死を無駄にしてはいけない。
☆辻三蔵の「お仕事」。
（連載）IPAT馬券道場ブログ今週のオススメ馬、載ってます！
JRAHP「新馬クラシック情報」
『日本農業新聞』日曜日付、芸能 スポーツ面で「ＧＩ予想」掲載中！
『穴党OnLine』「辻三蔵の追い切りＧ１注目馬」
（予想）『穴党OnLine』コラム「元気はつらつ！辻三蔵の大穴☆ホームラン！」アンタレスS◎ワンダースピード的中！
（テレビ）５月16日（金）グリーンチャンネル『明日のレース分析』「データでＶＡＮＶＡＮ！」出演！（19時〜、再放送あり）ヴィクトリアマイル他
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