月に変わってお仕置きよ!

 月に変わってお仕置きよ!金曜前売り1番人気はフサイチジャンクだったが、土曜日にはアドマイヤムーンが逆転!辻三蔵の「ウィークエンダー。主役はオレ!皐月賞を徹底予想!人気、実力ともフサイチには負けられない!
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 フサイチリシャールスプリングSで連敗したことで一躍、主役に躍り出たアドマイヤムーン。確かに共同通信杯フサイチを破り、弥生賞サクラメガワンダーに雪辱。重賞3勝を含む、出走馬最多の5勝はあのナリタブライアン(6勝)に匹敵する実績だ。しかし、過去10年の弥生賞勝ち馬で皐月賞を勝ったのはアグネスタキオンディープインパクトだけ。どちらも無敗だったように同世代では抜けた存在だった。そう考えると、ムーンにはまだ付け込む隙がある。  
 もちろん、それは先頭に立つと、気を抜いてしまう「悪癖」だ。たんぱ杯では「ソラを使って」負けたが、弥生賞でも抜け出すときに左ムチを入れたら内にササリ、右ムチを打ったら外に大きくヨレたように「悪癖」は直っていなかった。レース後、ユタカは「すぐに修正できる」と話していたが、逆にいえば、その悪癖はいぜん解消されていないということ。抜け出してからヨレるのは余裕があるからというよりも馬が気を抜いてしまうから。それだけにフルゲートの18頭でしかも他馬の標的にされる今回はこれまで以上に足元をすくわれる可能性は高い。ましてや、リシャール共々、明らかに一走、多いローテーション。トライアルの時点でピークを迎えた感があるだけに上がり目は見込めまい。
 トライアルを全力で走ったムーン、リシャールと比べて、サクラメガワンダーにとって弥生賞はあくまで叩き台。陣営は「安藤さんに本番も乗ってもらうために懸命に仕上げた」といっていたが、弥生賞*1で書いたように9分の仕上がりだった。しかも初めての長距離輸送でパドックでイレ込み、スタートで出遅れ。道中はムーンを見ながら最後方を追走したが、小頭数でたんたんとレースが進み、動くに動けず。4コーナーでようやく上がって行ったが、ムーンより先に動いた時点で勝負は終わった。サクラが来るのを待って追い出したムーンに瞬発力勝負で敵うわけがない。弥生賞(4着)はラジオたんぱ杯と真逆の展開になったが、これでムーンより先に動いたら勝てないことがわかった。スタートで後手を踏み、あえて先手を打った安藤勝騎手。あくまでトライアルと割り切った皐月賞への布石だった。
 ただ、「想定外」だったのはアンカツさんがキャプテンベガを選んだこと。それでサクラを見限ったと周囲が勘違いして評価が下がったが、厩舎やオーナーとの関係を考えれば、仕方がないこと。しかも友道厩舎主戦の岩田騎手もユタカのジョーカー的存在だっただけに鞍上は宙に浮いていたが、ここで大井の内田博騎手を配する最善手を打った。中山で良績がないアンカツさんや岩田騎手よりも、今年27勝中19勝を中山で挙げている内田博騎手の方がコースを熟知している。
 もちろん、状態は皐月賞に向けて万全に仕上げてきた。今週の坂路*2では力の要る馬場状態にも関わらず、チップを激しく蹴り飛ばして豪快に駆け上がったように迫力満点。これなら雨で馬場が渋ったとしても難なくこなせるはずだ。
 ラジオたんぱ杯の勝ち時計は過去10年で3番目の好タイム。しかも前週の古馬準オープンを2秒4上回り、開催1番時計だった鳴尾記念とわずか0秒3差なのだから素晴らしい。デビューからたんぱ杯まで5戦全て、メンバー最速の上がりをマークしている瞬発力に、並んでからの勝負強さ。父グラスワンダーの長所を全て兼ね備えている最高傑作だ。母サクラメガはエリザベス女王杯サクラキャンドル秋の天皇賞サクラチトセオーの半妹という良血。スケールの大きさはアドマイヤを凌駕している。皐月賞を勝つために打てる手は全て打った。雨に咲く桜も皐月には似合う。
 相手は充実著しい若葉S組。フサイチジャンクは追い切りを見るたびに驚かされる。一戦ごとに成長していくのが手に取るようにわかる。若駒Sまでは楽な相手に手堅く勝利を収めると、初めてキツイ競馬をした若葉Sではキャプテンベガを力づくで捩じ伏せた。良馬場で上がり3F33秒台をマークする馬が重馬場でも最速の上がりで勝ったのだからユタカが手放しで褒めるのも納得できる。ユタカは最終的にムーンを選んだが、ギリギリまで決断を迷ったようにジャンクにもかなり気があったはずだ。4戦4勝のエリートの割りには泥臭い競馬をしているように混戦に強いタイプ。関口オーナーはダービー向きと言うが、兄タイガーカフェ皐月賞2着)を見ても分かる通り、芝二千のスペシャリスト。4戦全て、芝二千だったのは師が距離適性を見抜いたからだ。2番人気とはいえ、単勝590円と気楽な立場。人気先行と思われている今回こそ、買いだ。
 若葉Sでジャンクに競り負けたキャプテンベガだが、さすがにアンカツさんが選んだことはある。追い切り診断*3で書いたように松田博厩舎の3頭出しで一番、状態がいいのはこの馬。師は「皐月賞はムーン、ダービーはベガ」と言っているが、本賞金800万円ではダービー出走は不可能。皐月賞でダービー出走権(4着以内)以上を間違いなく狙っている。師が「本格化はまだ先」と言うほど、生半可な仕上げではない。
 すっかり影が薄くなったフサイチリシャールは2週続けて不良馬場の坂路でビシビシ猛ゲイコ。金曜日にも坂路で1F12秒1と意欲的に追ってきた。太めを絞るために体をイジメ抜いている。決死の覚悟で挑むのはわかるが、少しやりすぎな気はする。もし、パドックでイレ込んでいるようだと、危険信号だ。
[皐月賞予想]
サクラメガワンダー
フサイチジャンク
キャプテンベガ
スーパーホーネット
アドマイヤムーン
フサイチリシャール 
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