親愛なる女王陛下。ホクトベガファストフレンドゴールドティアラ。「砂の女王」は男馬を相手に毅然たる態度で威厳を示した!辻三蔵の「重賞辻斬り」。新女王陛下に敬礼!プロキオンをぶった斬る! 
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 レマーズガール交流重賞7勝)、グラッブユアハート交流重賞5勝)…。牝馬交流重賞は6歳牝馬2頭の持ち回りだが、スパーキングレディーカップ(川崎、交流G3)では3歳牝馬グレイスティアラ交流重賞3勝)がレマーズガールの2着。どうやら、牝馬ダート戦線は「三大王朝」の時代に突入したが、いずれも「砂の女王」の称号を戴冠していない。やはり、牡馬相手に交流G1を勝っていないのが寂しい。
 しかし、プロキオンで新「砂の女王」が誕生した。その名はメイショウバトラー。父はフェブラリーH(G3)を含む、ダートで10勝したメイショウホムラフェブラリーSがGⅠではなく、ハンデ重賞だった不遇の時代に産まれた父の夢は娘が叶える。
 プロキオンはダート4戦目。未勝利を6馬身差圧勝しているとはいえ、そのときは1800m。17ヶ月ぶりだった欅S(12着)で追走に精一杯だったように1400mは明らかに忙しい。小倉大賞典を勝ち、重賞で2着4回している実力馬が7番人気。しかし、逆境だったからこそ、その強さが際立った。
 好スタートを切ると、ハナを切る勢いだったが、サンライズキングが逃げると見るや、好位3番手をキープ。砂を被っても怯むことなく、抜群の手応えで4コーナーを回ると、直線ではサンライズキングビッグフリートの間を割って力強く伸びてきた。勝ち時計はレコードとコンマ1秒差の1分22秒0。パサパサに乾いたダートでこの時計は破格。何より、平成7年にタイキパイソンがレコード勝ちしたときは重馬場だった。ゴール前、流していたことを思えば、追えば、確実に更新していた。
 時計にも驚いたが、1400mでこれだけ強いとは思いもよらなかった。芝では1700〜2000mで5勝しているように中距離がベストなのは紛れもない事実。ダートスプリント重賞で主役を張っているシーキングザベストリミットレスビッドを相手の土俵で倒したように能力はズバ抜けている。追い切り*1
を見る限り、まだ本調子手前と思っただけに本当に恐ろしい馬だ。今後の予定は未定だが、七夕賞を完勝したメイショウカイドウ小倉記念3連覇は濃厚だけにぜひ、ダート戦線を歩んで欲しい。理想的なローテーションは8/17サマーチャンピオン(佐賀、交流G3)→10/9南部杯(盛岡、交流G1)→11/9JBCマイル(川崎、交流GⅠ)のダートマイル路線。そして、暮れの東京大賞典で「砂の女王」がカネヒキリアジュディミツオーに挑む。「砂の女王」になれる資格が彼女にはある。
 2、3着は京都マイスター*2の2頭が死守。2着シーキングザベストはこれで京都ダ1400mは[3100]と連対。ハードなローテーションだったため、パドックでテンションが高かったが、プラス4キロと体が戻ったのは良かった。ただ、気合をつけると、引っ掛かると思ったのだろう。抑えすぎたのが結果的に脚を余した形になった。しかし、今回は相手が強すぎた。これでダ1400mは[5101]。1200m以下では追走に手一杯で取りこぼす可能性があるだけにやはり1400mがベスト。体調さえ整えば、重賞勝ちは時間の問題だろう。
 3着サンライズキングはさすがに京都マイスター。どんなに近走の成績が悪くても、京都ダ1400m(2310)では生まれ変わる。今回は追っ付けながらでもハナを切ったのが良かった。高知のビッグフリートと競る形になったが、相手は高知所属の8歳馬。前半3F34秒5と見た目以上にペースは楽だった。上位2頭とは力の差はあったが、後続の追撃は振り切った。京都マイスターの面目躍如だ。
 2番人気リミットレスビッド(6着)はやはり、直前追い切りが軽すぎた。馬体はプラス4キロ戻っていたが、中間、体を緩めた分、直線で伸びを欠いた。同じように馬体回復に専念しても、シーキングザベストのように直前でビシッと追わないと、レースでは息が保たない。
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