「無念」辻三蔵の「ウィークエンダー
 JRA-VAN NEXTは便利なモノで開催情報や払戻確定情報を速報で表示してくれる。午前中、グリーンチャンネルを見ながら原稿を書いていると、画面の右下にプロヴィナージュ出走取消の一報が…。エリザベス女王杯で自信の本命を打ったプロヴィナージュがまさか、と思っていたら、小島茂之調教師からメールが届いた。「せっかく本命にしてもらえる予定だったのに…」と書いてある文面を見たときには、先生の気遣いに心を打たれた。
 昨日、「無事にレース当日を迎えるために細心の注意を払って調整したい」と話していたのが、まさか、こんなことになるとは。今年1年、エリザベス女王杯を目標に仕上げてきた小島茂之調教師、厩舎スタッフの無念さを推し量ると、胸が詰まった。
 私自身、過去に小島茂之厩舎のブラックエンブレム(2008年秋華賞11番人気1着)、クィーンスプマンテ(2009年エリザベス女王杯11番人気1着)がG1を勝ったときに本命を打っているが、今年のプロヴィナージュは一番自信があった。ローテーション、調整過程、展開、全ての面において、理想通りに進んでいた。それだけに最後の最後での出走取消は残念で仕方がない。
 小島茂之調教師のメールの最後には「また次回応援してやって下さい」と書いてあった。確かに今回の無念を晴らせる機会は必ず来る。G1制覇の夢は来年のヴィクトリアマイルエリザベス女王杯まで取っておきたい。