「天才大庭ここにあり」辻三蔵の「ウィークエンダー
 アルゼンチン共和国杯(ジャミール2番人気2着)の代打騎乗で株を上げた大庭騎手。普段は淡々としている大庭騎手も周囲から「惜しかった」「上手く乗ったけど、相手が悪かった」と言われると、欲が出てきたようで「重賞勝ちたいっすね」と言い始めた。「みんなが注目している今週が頑張りどころだぞ」と話したら、京王杯2歳Sで大仕事をやってのけた。13番人気のテイエムオオタカを3着に導いた。『穴党On Line』テイエムオオタカに本命を打っていた私もホクホクである。以下、『穴党On Line』の予想コラムを引用する。
 『木曜日、「◎テイエムオオタカは自信ないです」と話していた大庭騎手だが、金曜日になり、枠順(1番枠)を聞いた途端、「いいですね」とがぜんやる気になった。「水曜日の追い切りに乗った時点で少し硬さがあると感じていましたが、今朝(金曜日)乗ったら良くなっていましたね。前に馬を置いて競馬もできますが、誰も行かないなら逃げますよ」と色気タップリ。行く気になれば、同型のサンライズアバカス、オースミイージー、エーシンブランが控える競馬を示唆しているだけに前走同様、マイペースの逃げを打てる。前走は4コーナー手前から11秒台のラップ(11秒3→11秒0→11秒7)を刻んで、後続を引き離した。早めに抜け出したくない有力馬が牽制し合えば、セーフティリードを奪える。実力拮抗のメンバー構成。混戦ムードの重賞で怖いのはノーマークの逃げ馬だ』
 好走の要因はスタートを決めて、迷わずハナを切ったことだ。600m通過タイム35秒1は例年並みだが、コーナー(800m通過ラップ12秒4)で息を入れて、直線入り口で後続を突き放した(1000m11秒7→1200m11秒0)。上位2頭とは決め手が違ったが、能力差を埋める絶妙な逃げを打った。さすが、天才大庭である。
 私自身も大庭に助けられた。ここ2週、不甲斐ない予想をしていたが、3連単▲○◎515,710円が的中して今年一番の大当たりになった。プロヴィナージュ出走取消、黒田メジャー残留で沈んでいた私の気持ちを盛り上げてくれた。こうなったら大庭、明日も頼むぞ!