秋の色は恋の色!辻三蔵の「ウィークエンダー。よりどりみどり!秋華賞徹底予想!
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 桜花賞オークス、ローズSの1〜5着馬に紫苑S組2頭と故障馬もなく、近年稀にみるベストメンバーが揃った今年の秋華賞。しかし、午後11時現在、単勝一桁配当はアドマイヤキッス(290円)、カワカミプリンセス(350円)、キストウヘヴン(650円)の3強ムード。馬連一桁配当は9−12(アドマイヤ−カワカミ)490円に、1−9(キス−アドマイヤ)880円とアドマイヤ中心に売れているが、他馬との差は人気ほどない。アメリカ遠征で自信をつけたアサヒライジングに上がり馬のサンドリオンティコティコタックを輩出した大倉山特別をレコード勝ちしたブルーメンブラッド、古馬相手にマーメイドSを勝ったソリッドプラチナムなど、例年なら主役になる馬がゴロゴロ。人気はアドマイヤキッスカワカミプリンセスが抜けているが、昨年のエアメサイアラインクラフトのような一騎打ちになることはまずない。
 アドマイヤキッスはローズSが完璧すぎた。しかし、あんな競馬は二度とできない。ましてや、今回はG1を勝っていないのに1番人気に推された。受けて立つ立場で勝てるほど、甘くはない。しかも凱旋門賞の前と後では武豊騎手のモチベーションが違う。馬の調子は上がっていても、ユタカのバイオリズムは下降気味だ。
 無傷の4連勝でオークスを制したカワカミプリンセスは確かに強い。オークスではゴール前、苦しくなり、外にヨレたが、フサイチパンドラが迫ったらもう一伸び。並ばれてから闘志を剥きだしにしたように負けん気が強い。気で走るタイプだけに久々も問題ないが、体を見ると、腹回りが緩く見える*1オークス以来の出走はテイエムオーシャンで結果を残している西浦厩舎だけに心配はない。確かに順調すぎるくらい、調整が上手くいったのは陣営のコメント、追い切り過程を見ても良くわかる。しかし、先週、今週の追い切りを見ると、体が丸みを帯びているように感じる。オークスでは無駄肉を削ぎ落として、シャープな体つきだった。ピークに仕上げるのはあくまでも古馬相手のエリザベス女王杯。同世代相手の今回はおつりを残した仕上がりだ。それでも勝てると踏んでいるのだろうが、今回はどの馬も順調に夏を越している。仕上がりの差で足元をすくわれる可能性はある。
 2強が絶対的な存在ではない以上、どの馬も勝ちに行く、そうなれば、展開が鍵を握る。注目したいのは2、3枠に先行馬が揃ったこと。どの馬も先行したいが、ハナは切りたくない。しかし、他馬の出方を見ながら折り合えるほど、器用ではない。押し出された形でシェルズレイが先頭に立っても、元来は逃げ馬ではない。変にペースが落とせば、フサイチパンドラが引っ掛かってハナを奪うケースもある。ただ、シェルズレイフサイチパンドラ、ブルーメンブラッド、どの馬が主導権を取っても、人気馬には嫌な存在だ。気持ち良くいかせるとしぶとい分、早めに捕まえにいかなければならない。どちらにせよ、出入りの激しい競馬になるのは間違いない。秋華賞過去10回で追い込みが9連対。内回りの芝2000mはレースが激しくなるほど、外差しが決まりやすい。
 本命は無欲の追い込みに賭けるコイウタ。状態面に関しては当欄*2で再三、書いているように文句のない仕上がりだ。むしろ、体が一回り成長して、桜花賞時よりもいいぐらいだ。桜花賞では好位から勝ちに行く競馬をしたが、今回は中団で脚を溜めて末脚勝負。差しても上がり3F34秒前半の脚が使えるだけにレースがもつれれば、一気に台頭してくる。過去10年で8枠が5連対。奥平雅師も「ゴチャつかない分、大外枠はむしろ競馬がしやすい」と前向きだ。距離云々に関しては折り合いに不安がないだけに全く問題ない。好位で自分から動けば、スタミナを問われるが、今回は中団でジックリ脚を溜める。持久力ではなく、瞬発力で勝負する。
 オークス競走中止した後、奥平雅師は「応援して頂いたファンの方に本当に申し訳ないことをした。秋は必ず恩返しする」と秋への飛躍を誓っていた。そして、その悔しさを乗り越えて、コイウタは心身ともに逞しくなって帰ってきた。今回は前川清オーナーが京都競馬場秋華賞を観戦する。「オーナーが落ち込んでいるときにこそ、競馬で勇気づけるのが我々の仕事」とこのレースに賭ける気持ちは強い。「恥ずかしい競馬はしないよ」と決意を胸に、師はコイウタと共に京都に向かった。コイに泣いた夏、そして秋はコイに笑う。
[秋華賞予想]
コイウタ
アサヒライジング
アドマイヤキッス
カワカミプリンセス
キストゥヘヴン
サンドリオン
△ブルーメンブラッド
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