恋に恋焦がれ、コイに笑う!辻三蔵の「ウィークエンダーヴィクトリアマイル最終診断!
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 金曜日の昼前、厩舎を訪れたときに、奥平師の顔は穏やかだった。昨年のオークス競争中止)以降、コイウタヴィクトリアマイル)にとっては苦難の道のりだった。しかし、今回は初めて思い通りの調整ができた。「硬くならないように気をつけているよ。マサミ(松岡騎手)にも言ってある」と師が意識して発言したのも自信の表れだろう。
 ダービー卿CTではマイナス10キロとオークス以来、初めて体を削ってきた。今までは気持ち余裕を持たせた作りだったが、本番を見据えて厳しく仕上げてきた。
その分、馬場入場で気持ちが昂ぶる心配があったが、厩務員が付き添い、ゴール板までゆっくり歩かせた。気持ちを落ち着かせてから、返し馬に入った。東風Sでは返し馬で持って行かれたが、松岡騎手が手綱を抑えながらユッタリと走る姿は頼もしく見えた。 
 レースは後方集団の内でジックリ脚を溜めると、直線では迷わず内へ。ひと足先に抜け出したピカレスクコートの開いたスペースを一気に突いて、2着に追い込んだ。高速決着に不安があった馬が自己ベストの1分33秒4。昨年の桜花賞(3着、1分34秒7)より1秒3詰めたように時計勝負にも対応できた。陣営にとっては本番にメドが立つ内容だった。
 中間は短期放牧に出さずに厩舎に置いてジックリ調整。ダービー卿の翌週から坂路を登り始めると、2週続けて南ウッドコースで追い切った。特に圧巻だったのは先週の1週前追い切り。5Fから先行するシャーベットトーン古馬オープン)を3馬身追走。直線で唸りを上げながら並びかけると、松岡騎手の激しいゲキが飛ぶ。シャーベットトーンを一気に突き放して、グングン加速。1F11秒9と超抜の伸びを見せた。ウッドコースでビッシリ追ったのは今回が初めて。自己ベストを大幅に更新する5F64秒0は圧巻の内容だった。
 直前追い切りは坂路で小柳調教助手を背に終い重点の調整(4F53秒1〜1F12秒6馬なり)。息を整える程度だったが、しびれるほどの手応えで坂路を駆け上がってきた。気合が程よく乗って、万全の仕上がりだ。
 奥平師は「前走も良くなったと思っていたけど、今回が今までで一番、いい状態だ。4番枠を引いたが、前走同様、内で我慢する形になる。直線で内を突くか、外に出すかは当日の馬場状態を見て判断する。マサミ(松岡正海騎手)も本番の前に芝のレースに騎乗するだろうから、直前に相談して決めることになるだろう。ただ、スイープトウショウカワカミプリンセスみたいに何が何でも外に出すということはない。コイはスパッと切れる脚はないが、長くいい脚が使える。マサミも前走で手の内に入れているし、チャンスはある」と力強い口調で話していた。鞍上の松岡騎手も手応えを感じているのが心強い。親しいトラックマンには「一発狙う」と本気で話している。
 土曜日の朝、南馬場の角馬場でコイウタを見た。坂路を一本登った後にも関わらず、息ひとつ切らしていない。胸前の筋肉が張って、馬体が充実している。
 確かに相手は強いが、状態の良さならコイウタが一番いい。ヴィクトリアマイルを目標にピークに仕上がったのはこの馬だけだ。カワカミプリンセスを巡る外の攻防が激しくなるほど、間隙を突くコイウタにはチャンスが出てくる。辛いときも悲しいときもコイウタを見てきた。だからこそ、今回は自信を持って、本命にできる。恋に恋焦がれ、コイに笑う!
ヴィクトリアマイル予想]
コイウタ
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