■ - 辻三蔵の辻説法

　１勝の重み！辻三蔵の「ウィークエンダー」。
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　土曜日は未勝利に終わった奥平厩舎だが、奥平師は冷静に結果を受け止めて、前を向いている。
　中山５Ｒで12着に敗れたアイアムジュエルは「パドックで落ち着いている姿を見たときにはいけると思ったが、心配していた若さを出してしまったね。レース後、すぐに息が入ったように、全く走っていないよ。12着に負けるような馬じゃないし、本当に残念だった。桜花賞路線には間に合わないので、焦らずにジックリ、競馬を教えていくつもりだ。いいモノを持っているのは確かだし、秋華賞に目標を切り替えるよ」と再出発を誓っていた。
　アイアムガーラ（京都９Ｒ飛梅賞９着）は「（プラス６キロは）少し太かったな。その分、終い、伸びを欠いたね。それでも、幸はセンスがいいし、次は大丈夫ですよと話していた。次開催の東京でキッチリ決めたいね」と気持ちを切り替えていた。
　日曜日は中山２Ｒにフランドルシチーが出走する。「今週、一番、自信があるのはこの馬だよ」といつもは慎重に話す奥平師が珍しく強気だった。新馬戦（東京芝2000ｍ）は果敢にハナを切って、２着に踏ん張った。展開に恵まれたのは確かだが、勝ったツバサを筆頭に素質馬が揃っていただけに、時計以上に中身の濃い内容だった。今回は初ダートになるが、確勝を期した一戦だ。
　「新馬戦はダートを使うつもりだったが、出走できそうにないので芝を使った。それでも２着したのだから、能力の高さを見せてくれたね。クロフネの大型馬で明らかにダートの方がいい。ダートならアイアムガーラ、マキシマムラン（来週の黒竹賞予定）に匹敵する素質を持っているよ」と評価は高い。
　確かにウッドチップを激しく蹴り飛ばす姿は迫力満点。掻き込みの深いフットワークはいかにもダート向きだ。今回は休み明けだが、ひと追い毎に動きは良くなっている。
　「先週の時点で体は仕上がっていたが、満を持して今週まで待った。普通に勝てると思っていたので、メンバーを見ずにレースを決めた。辻ちゃん、単勝を買いなよ」とこれだけ強気なのは珍しい。　唯一、心配していたのは「砂を被ったとき」だが、芝でハナを切るスピードがあるだけに、脚抜きのいいダートならスンナリ先行できる。今年の初勝利はこの馬で決める！