皇帝ダリア!辻三蔵の「ウィークエンダー日本ダービー直前予想!
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 日本ダービーの前日発売最終オッズ(午後5時30分現在)で単勝1番人気はフサイチホウオーの180円。日本中央競馬会が創立された昭和29年以降、ダービーで単勝100円台で勝ったのは8頭だけ。ディープインパクト(110円)、ナリタブライアン(120円)、シンボリルドルフ(130円)、ヒカルメイジ(160円)、トウカイテイオー(160円)、メイズイ(180円)、コダマ(190円)、ミスターシービー(190円)と錚々たる名前が並ぶ。しかし、ヒカルメイジを除く、7頭が皐月賞を勝っていた。ヒカルメイジ皐月賞で2着だったように、3着のフサイチホウオーがこれだけ人気を集めるのは異例だ。確かに皐月賞2番人気(単勝370円)3着→ダービー1番人気(180円)は父ジャングルポケットと同じだ。しかし、ジャングルポケットクロフネ単勝2番人気300円)がいたこともあり、単勝230円と2強の様相だった。皐月賞馬ヴィクトリー(単勝2番人気830円)を差し置いての「1強」には違和感を感じる。本来ならチャレンジャーなのに、「勝つのは当然」という立場になった。
 しかも今年のダービーには皇太子殿下が国内では初めて競馬観戦される。表彰式では安倍晋三内閣総理大臣が優勝馬主に対し「内閣総理大臣賞」を授与するため、来場する。平成17年の天皇賞(秋)天皇、皇后両陛下がご観覧された「天覧競馬」以来の記念すべき日になった。フサイチホウオー陣営にかかるプレッシャーは計り知れない。
 レースの鍵を握るのはサンツェッペリンヴィクトリーは出たなりの競馬をするが、もし行く気がなければ、サンツェッペリンが主導権を奪う。上昇度ならメンバー中、1番のサンツェッペリンだが、単勝9番人気(2890円)と評価が低い。皐月賞時(2着)より更に成長して、鞍上の松岡騎手はヴィクトリアマイルを勝って、自信をつけている。強気に勝ちに行くのは間違いない。
 フサイチホウオーの安藤勝騎手は皐月賞武豊アドマイヤオーラを過剰意識して、脚を余してしまった。今回は後ろに脅威を感じるライバルはいない。ならば、意識は当然、前に行く。皐月賞のように前を残す競馬は絶対にできない。キングカメハメハみたいに、好位から抜け出す形をイメージしているはずだ。そこに付け入る隙がある。外から追い込むフサイチホウオーに対して、ヴィクトリー、サンツェッペリンも競り合いに持ち込みたい。どちらも状態には自信がある。フサイチホウオーも前走以上に厳しい競り合いになる。外で激しい攻防が繰り広げる中、その開いた内を突く馬にチャンスが生まれてくる。
 本命は好枠4番を引き当てたゴールデンダリア。芝2000以上の決め手比べならフサイチホウオーより上だ。プリンシパルSで叩き出した上がり3F33秒8は皐月賞フサイチホウオー(3F33秒9)より速い。芝2000m以上の距離で最速の上がりをマークしたのはフサイチホウオーアドマイヤオーラでもなく、この馬だ。プリンシパルSの勝ち時計1分59秒6は芝2000mに替わった過去5年で最速タイム。1週目のフローラS(1着ベッラレイア)より1秒2速く、同じ距離の皐月賞を0秒3上回った。メンバーレベルが低いのは確かだが、抜け出すときの脚は一頭、違っていた。時計の裏づけはもちろん、勝ちっぷりを見てもGIで通用する。
 デビューから4戦続けて、上がり3F34秒台をマークしていたが、今回は自己記録を大幅に更新する上がり3F33秒8。一戦ごとに急激に成長している。プリンシパルSの勝ち馬はダンスインザダーク(1996年日本ダービー2着)以来、ダービーで連対実績はないが、成長力は脅威だ。
 今週の南ウッドコースでは引っ張り切れない手応えで僚馬に並びかけると、手綱を抑えたまま、楽々先着。今まではソエを気にしていたため、ケイコで動かなかった。しかし、今回は走る気を表に出して、ダイナミックなフットワークで駆け抜けた。脚元の不安を最高のパフォーマンスで払拭した。ゴールデンダリアが初めて本気になった。
 ヨシトミさんは昨年のダービー(4番人気アドマイヤメイン)で、12回目の騎乗で初めて連対した。チャンスがある馬に騎乗したのは昨年が初めて。そして、今年のゴールデンダリアが二度目のチャンスだ。テン乗りだったアドマイヤメインと違い、ゴールデンダリア新馬戦で騎乗し、自らの手でダービー出走権を勝ち取った。「関東馬でクラシックを勝ちたい」という願いがあるヨシトミさんにとって、是が非でも勝ちたい一戦だ。
 フサイチホウオーを中心にレースが動けば、皆、外に回る。しかし、Cコースは芝の損傷が少なく、内も伸びる。好位の内で脚を溜めれば、出し抜けを食らわすことができる。
 天皇、皇后両陛下がご観覧された平成17年の天皇賞(秋)ヨシトミさんには騎乗馬はいなかった。今年の日本ダービー日本騎手クラブ会長柴田善臣の一世一代の大舞台だ。
日本ダービー予想]
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