幸せな結末!辻三蔵の「ウィークエンダー
 セリーグは熾烈な3位争いが続く。3位阪神タイガースから5位広島カープまで、わずか1.5ゲーム差。クライマックスシリーズ進出を賭けて、死闘が繰り広げられている。とは言っても、3位阪神が借金7、4位ヤクルト借金8、5位カープは借金10である。
 大体、8月1日時点で貯金14あったヤクルトが大コケしたから、当時、借金10だったカープ(89試合)、阪神(借金11)にチャンスが巡ってきただけだ。例年ならノーチャンスだ。9月23日時点(132試合)で、カープ自体は全く星が動いていない。それでも3位とは1.5ゲーム差だ。ラッキーとしか、言いようがない。
 ちなみに昨年は132試合時点で、64勝64敗4分、勝率5割。中日と同率3位だった。今年は借金10(59勝69敗4分)で3位争いをしているのだから幸運だ。昨年のプレッシャーに比べれば、遥かに楽だろう。残り12試合、幸運に感謝して、戦えばいい。
 金曜日から東京ドームで、巨人と最後の3連戦がある。優勝を決めた直後の巨人と対戦するのだから、ツキはある。巨人ナインはともかく、巨人ファンは優勝の余韻に浸っている。応援の「熱」はカープファンの方が断然上だ。カープが巨人の優勝ムードを吹っ飛ばす3連勝を飾れば、巨人は残り試合を全力で戦う。この3連戦は巨人にとっては消化試合でも、カープには天王山だ。
 だからと言って、プレッシャーをかけすぎる必要はない。負けられないプレッシャーはヤクルトや阪神の方がかかる。ツキを楽しむ余裕があれば、自ずと結果はついてくる。幸せな結末はこれから始まる。